韓国語・ハングルの基礎知識
韓国語・ハングルQ&A | |
Q | 「ハングル」とは何ですか? |
A | 「ハングル」とは、「韓国語」を表記するために作られた表音文字のことで、「韓国語」そのものではありません。 |
朝鮮王朝第四代国王の世宗(セジョン)大王によって、1443年制定・1446年に公布されました。「ハングル」の子音は19個あり、牙音、舌音、唇音、歯音、喉音の5つに分けられます。発音するときの口や舌の形を表したものといわれます。母音は10個あり、天(・)、地(―)、人(|)の原理に基づいて作られ、陽母音と陰母音に分かれています。 | |
※世宗大王は、10,000ウォン紙幣に肖像画が描かれています。
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Q | 韓国語では、漢字を使いますか? |
A | 日本語と同じく、韓国語は「漢字語」と「固有語」を組み合わせた言葉が多く使われます。日本語の漢字語と90%程度一致すると言われます。ただ、文字として表記する場合に、最近ではほとんど「ハングル」だけで表記する場合が多いです。韓国国内では、時代によって漢字教育の力の入れ方にだいぶ違いがあり、漢字をよく読める世代と、あまり読めない世代のばらつきがあります。 |
Q | 韓国語では、敬語の使い方が日本語と違うと聞きましたが、どのように違うのですか? |
A | 韓国語は対象に対して敬意表現を行うかどうかが話者と対象との上下関係で決まる「絶対敬語」です。日本語は自分の身内のことを他人に話すとき敬語を使いません。例えば取引先からの電話で上司が不在の場合「部長は今おりません。」というように表現します。しかし、韓国語では自分の身内のことを他人に 話す場合、目上の身内については敬語を使うため、「部長様は今いらっしゃいません。」というような表現を使います。 |
Q | 韓国語は日本語にとても近い言語だと聞きましたが? |
A | 韓国語は、日本語と同じ系統のウラルアルタイ語系に属します。モンゴル語、トルコ語、韓国語、日本語などがこの系統の言語です。語順は、原則として日本語と同じ主語+目的語+述語の構造です。漢字語は90%以上一致すると言われます。日本語には無い発音に戸惑うため 、難しく感じることありますが、発音の違いを除けば日本人にとっては非常に学習しやすい言語です。 |
Q | 韓国語と日本語の発音で一番違うのは何ですか?(難しい発音は?) |
A | 一つは「激音」「濃音」と呼ばれる子音(しいん)の発音です。特に日本人にとっては「濃音」の発音が難しいです。次に「パッチム」という母音(ぼいん)の後ろにつく子音です。例えば、「パッチム」の「ム」は「mu」ではなく母音のつかない「m」です。このような子音で終わる言葉の聞き取りに、日本人は慣れていないので、聞き分けるのに苦労します。(例えば日本語では「m」「n」「ŋ(ng)」などは全て「ん」と表記するので、日本人にとっては使い分けが難しいです。※例 bam:夜 / ban:半分 / bang:部屋) |
Q | 韓国語は世界中で、どのくらいの人が使っていますか? |
A | 使用人口は6700万人程度。イタリア語と同程度の使用人口です。韓国に約4,300万人、北朝鮮に約2,400万人、中国に約200万人、日本とアメリカに各100万人、ロシアなどに約50万人で、第一言語としては6,700万人が、第一言語に近い形では500万人が使用しています。 |
Q | 「韓国語」「朝鮮語」「ハングル」どれが正式な呼称ですか? |
A | まず「韓国語」と「朝鮮語」についてですが、現在、韓国では「韓国語」、北朝鮮では「朝鮮語」をそれぞれの公用語の呼称に用いています。国の施策の違い、社会環境の違いで多少の使用単語の違いが生じてはいますが、もともと一つの民族ですから、同じ言葉です。 |
これまで日本では、学術的に「朝鮮語」が公式となっており、公文書も「朝鮮語」を使用してきました。しかし、一般的には国交のある韓国で使用される「韓国語」の呼称が使われてきており、ビジネスの分野では「朝鮮語」のほうの呼称はほとんど使われません。 | |
最近の韓流ブームもあり、一般的には「韓国語」がすっかり定着しました。 | |
次に、「ハングル」についてですが、「ハングル」というのは「韓国語」を表記するために作られた表音文字のことで、「韓国語」そのものではありません。「日本語」に対しての「ひらがな」「カタカナ」と同じような関係と考えれば、わかりやすいと思います。 | |
NHKでは、語学講座番組をつくる際に、韓国と北朝鮮の両方に配慮して、「ハングル講座」という名称を使うことになったそうです。NHKのメディアとしての影響は大きく、多くの人が「ハングル」を文字でなく「韓国語」「朝鮮語」として誤解するようになったのではないかと思われます。 |
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