シックハウス症候群とは

欧米諸国では1970年代のオイルショックを契機に、ビルの省エネのため気密化が進みました。その結果、オフィスビルで働く人々の間で、有害化学物質の微量摂取による目やのどの刺激症状や頭痛などが発症し、「シックビル症候群」と名付けられました。

日本では1990年代より新築や改築した住宅でシックビル症候群と同様の症状があらわれ、「シックハウス症候群」と呼ばれるようになったのです。その後、ビル、住宅などの建物内で起こるシックビル症候群も含めた空気汚染物質に起因する症状全体をシックハウス症候群と定義しています。

シックビル症候群とビル管理法

欧米で「シックビル症候群」が社会問題化したことに比べ、90年代まで日本では「シックビル症候群」があまり起こりませんでした。その理由は 1970年にビル管理法(「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」の略称)が制定されたためでした。ビル管理法により、ビル内の空気環境基準が定められ、空気環境を適切に管理していたことが、シックビル症候群の防止につながったのです。

ところが90年代後半になると、ビル管理法が適用されない一般住宅でも高気密化が進んだため、シックハウス症候群が大きな社会問題となってきました。

シックハウス症候群の原因

現代の建物は、化学物質をたくさん含む新建材を使っており、気密性も高いため、化学物質過敏症を発症しやすい環境にあります。原因となる有害化学物質は、ホルムアルデヒトやトルエン・キシレン・パラジクロロベンゼン・スチレン・クロピリホスなどのVOC(揮発性有機化合物)です。

これらは、合板・接着剤・木材保存剤・防虫剤・消臭剤・発泡スチロール・防蟻剤などに含まれていて私たちの身の周りに相当な量存在しています。

また建物の高気密化により室内の温湿度が高く保たれ、細菌、カビ、ダニが繁殖しやすくなり、それらのアレルゲン物質もシックハウス症候群の大きな原因となっています。

シックハウス症候群の諸症状

シックハウス症候群の症状としては、「目がチカチカする」「喉や頭の痛み」「吐き気」「イライラ・うつ症」「自律神経失調症」「アレルギー諸症状」「湿疹」などがあります。

シックハウス症候群対策の例

換気を十分に行う 窓の開放、換気扇の連続運転。(新しい住宅ほど、シックハウス症候群の原因物質が多く存在します。)
有害化学物質を含む量が少ない建材を使用 含有量のできるだけ少ない建材を使って新築や改築・リフォームをする。
有害化学物質を除去する空気清浄装置の設置 有害化学物質を除去できる高性能フィルターを備えた空気清浄装置など優れた機能を持つ空気清浄装置の設置。
アレルゲン物質の除去 室内に堆積するダニの死骸・カビの胞子・花粉などのアレルゲン物質を除去する。エアコンクリーニング、カーペットクリーニング。

シックハウス症候群対策に関する当社のサービス

エアコンクリーニング エアコン内部で繁殖しているカビを除去することで、室内にカビの胞子をまき散らすことを防止できます。
カーペットクリーニング カーペットのスチームクリーニングにより、カーペット内に潜むダニを殺しダニアレルゲンを減少させることができます。
空気環境測定 建物内の空気環境を測定し、基準に沿って適正に管理します。
特定建築物維持管理 特定建築物を建築物環境衛生管理基準に基づいて適正に管理します。