遠赤外線ヒーターと近赤外線ヒーター

今回は遠赤外線ヒーターと近赤外線ヒーターの違いについて説明します。

遠赤外線ヒーターは、表面が遠赤外放射素材である各種セラミック材質でできています。そのため表面温度は比較的低いです。(300℃-700℃程度)

一方、近赤外線ヒーターは、石英管などにガスとともに封入したタングステン等の金属フィラメントに通電することで2000℃程度の高温にさせます。この白熱状態から発生する近赤外線が石英管を透過して放射されるのですが、近赤外線だけを放射しているのではなく、可視光線も発しています。近赤外線ヒーターが赤く発光しているのはこのためです。

遠赤外線は金属以外の物質に照射されると、物体の表面付近でほとんどが吸収され、効率的に熱エネルギーに変わります。この結果、理想的な放射熱伝達が働き、内部への熱伝達が高いレベルで継続されます。また、遠赤外線は物を温めるだけではなく、水への作用が大きいという特徴があり、遠赤外線が水に当たると、水の分子活動を活発にさせます。私たち人間の体は70%水分で構成されているため、遠赤外線に当たる事で、血管の拡張、血行の促進、代謝の向上に効果があり、代謝の向上は、老廃物、尿酸、脂肪、乳酸などの排泄を促進します。

近赤外線は、遠赤外線よりも吸収されにくい放射エネルギーであるため遠赤外線よりも体の温め効果は低いのですが、遠赤外線よりも深部に吸収されるというメリットがあります。また、エネルギー変換効率が高い近赤外線ヒーターは、遠赤外線ヒーターよりも早く暖房効果を発揮します。

ハーフスパでは、座面下、膝の前部、足元の3カ所から遠赤外線ヒーターによる遠赤外線が発生し、座面下の近赤外線ヒーターから近赤外線が発生しますので、そのダブル効果により最も効果的に体を温めてくれます。