韓国在住14年、Takeさんの韓国情報ブログのバックナンバーです。

Takeさんの韓国見聞録      2006.04.19発行  NO.43

<古くからの友人、韓国をよく理解するための日本人サラリーマン日記>

Takeさん@韓国ソウルです。

冒頭のサブジェクトを見てもわかるように、メルマガのタイトルを変更しました。以前から「FAQってどんな意味があるのすか?」というメールを何通か頂いたからでもあります。あまり馴染みのない言葉なのでしょうかネ?仕事が忙しくてなかなかメルマガを書く時間もないので「忘れた頃にやって来るTakeさんの韓国見聞録」というタイトルも思い浮かびましたが、長いのでやめました(笑) 気分一新してこれからも頑張りますのでヨロシクお願い致します。

■本日のサラリーマン日記「韓国の桜さん事情」

韓国で一番、桜の有名な所は慶尚南道の鎮海(チネ)と言われています。以前に仕事の関係でその隣町の昌原(チャンウォン)にも住んでいた事もあり、鎮海の桜祭りにはよく足を運びました。アンミン峠という旧道があるのですがそこの桜は圧巻です。

ソウルではやはり汝矣島の桜ではないでしょうか?桜の好きな私は以前から行きたいと思っていたのですが、いつもタイミングを逃していました。昨年の夏に麻浦区に引っ越してきたので汝矣島までは目と鼻の先です。今回は自転車に乗って汝矣島の桜を十分に堪能してきました。桜吹雪の舞う中を自転車で流すのは実に気分が良かったです。

http://www.geocities.jp/korea_faq/NO43/cimg2742.jpg

というわけで今回は韓国の桜に関する話題です。韓国の桜に関する名所情報はネットを検索すれば直ぐに出てくるので、このメルマガでは韓国の桜に対する私の思いを少し書いてみたいと思います。

実はこのメルマガは先週の日曜日(4/9)に送りたかったのですが、この日は前日から凄い黄砂でした。4年ぶりくらいの酷さで桜どころではなかったのです。春の韓国は花粉症の心配がない代わりに、黄砂があるので要注意です。この時期は風も強いし、まだまだ寒いので韓国の桜さんは苦労が多いです。一週間待って4/16は久しぶりの快晴に恵まれました。桜さんもようやくその使命を果せたように思えます。

韓国の国花は無窮花(ムグンファ)なのですが、どういうわけかあまり見かけません。あまり目立たないのか私が鈍感なだけかもしれませんが、それよりも圧倒的に存在感のあるのはケナリだと思います。韓国の長くて寒い冬を打ち破り、春になると一斉に花をつけて咲き始めるためかもしれません。とにかく凄い繁殖力と四方に放射状に咲き乱れる姿はまさに韓国人の性格そのものではないか?なんて始めて来た頃は勝手に考えていました。

日本の春と言えばピンク一色ですが、韓国の場合はこれに黄色いケナリが加わるのがポイントかと思います。淡いピンク色の桜と黄色いケナリがセットになっている姿は実に美しいです。日本の桜に見飽きた方にはぜひこの時期の韓国に来られる事をお薦めしたいです。桜しか知らない日本人にとっては新鮮に思えるかもしれません。

今に至っては韓国の桜さんも皆に喜ばれてすっかり社会的地位を確立しましたが、少し前までは受難の歴史があった事はあまり知られていません。もともと朝鮮半島には桜はあまり繁殖していなかったらしく、植民地時代に植林されたようです。日本より幹の太さが細いのもそのためです。それで80年代には桜は日本の象徴ということで「伐採運動」が起こりました。桜さんには何の罪も無いのに迷惑な話です。その後、ソメイヨシノの原産地が済州島の漢拏山(ハルラサン)であるという噂が韓国内で広まり、伐採は止まったと言う事です。韓国の桜にはこのような歴史が隠されているのです。

毎年、この時期に桜とケナリを見ているとこの二つの花は日本と韓国を象徴しているように思えてなりません。背丈の低いケナリと美しく枝を伸ばした桜は、お互いに対抗し合うことなく実に調和していて芸術的だと思っています。今回、汝矣島の桜祭りに始めて行って来たのですが、その思いを改めて強くした次第です。

http://www.geocities.jp/korea_faq/NO43/cimg2729.jpg

http://www.geocities.jp/korea_faq/NO43/cimg2746.jpg

竹島や靖国問題をめぐって両国は相変わらず牽制し合っていますが、自然の中ではあれほど見事に調和している桜とケナリをみると、日本と韓国もあのようになれば良いな~、、、何て思うこの頃です。私の子供がやがて大人になり、孫の代になってもこの桜が何時までも枯れることなく綺麗な花を咲かせてくれる事を心から願うものです。

最後に汝矣島の桜を楽しむためのポイント少し明記しておこうと思います。地下鉄5号線ヨイナル(Youinaru)駅2番出口を出ると、左側(漢江方面)へ行く階段があります。63ビルディングを背中に空きながら600メート程行くと汝矣島レンタサイクル店があるので、そこで自転車を借りて汝矣島や漢江周辺を散策してみるのがお薦めです。汝矣島と言えば一番の名物は「国会議事堂」です。その周りに桜が囲むようにして植えてあるのですが、桜祭りのある週末は歩行者天国になるので、自転車でも安全に乗ることができます。また、汝矣島は韓国の有名企業の本社ビルがある高級ビジネス街でもあります。美味しいお店も多数あるのですが、これに関しいてはそのうち機会を見つけて紹介しますね。

■編集後記

ここまで読んで下さり有難うございました。

今回は桜の話題でしたが、桜と言えば気になるのは開花時期ではないでしょうか?ソウルでは4/10頃が平均的なお花見時期です。今年はすでに見ごろを過ぎてしまった感があり、私が見に行った4/16がピークだったと思います。まあ来年のお楽しみという事にして下さい。話は変りますが最近のウォン高はどこまでいくのでしょうか?在韓駐在員の友人が多数いますが、皆さん複雑な心境で為替レートを見つめているようです。韓国ウォンで給料を頂いている私にはムフフ、、、なんですがね。

それでは皆さん、アンニョンヒケセヨ~!!