韓国在住14年、Takeさんの韓国情報ブログのバックナンバーです。

Takeさんの韓国見聞録      2006.07.24発行  NO.49

<古くからの友人、韓国をよく理解するための日本人サラリーマン日記>

Takeさん@韓国ソウルです。

日本も韓国も集中豪雨の被害が凄いですが、皆さんの周りは大丈夫でしょうか?韓国では毎年、この時期になると少しの長雨でも被害が出ます。韓国の場合は無計画な乱開発による人災という側面も多分にあるようです。

さて、私は韓国が集中豪雨に見舞われていた時に仕事でベトナムに出張に行っていました。ベトナムは今回が二回目ですが、ベトナムの韓流事情というテーマでメルマガを書く事にしました。長くなってしまったので二回に分けてお届け致します。

■本日のサラリーマン日記「ベトナムの韓流事情 その1」

韓国で大雨が降っている事も知らず、約二年ぶりに訪れたベトナム。まず気がついた事は二年前に比べて自動車の数が増えてきた事でした。しかし、道路の主導権は相変わらずバイクが握っています。バイクと言っても100CCクラスのスクータやカブのようなバイクですが、面白いのはこのバイクの流れです。まるで海の中のマグロやカツオのように無数に群れながらも、一定のリズムというか流れに乗って移動しているのです。

これがもしも韓国なら一人か二人くらいは必ず群れを飛び出して抜きに出るモノが出てくるのではないでしょうか?気候が暑いためなのか、国民性なのか韓国のパリパリ文化とはかなりの差を肌身に感じました。とにかく韓国では信号待ちで1秒どころか0.5秒の遅れで後方からクラクション攻撃を食らってしまうのですが、こちらではノホホンとして大目に見てくれるようです。この人たちを韓国に連れて来たら皆、車にひき殺されてしまうだろ、、、と上司のK部長と冗談を言い合っていました。こんな感じでベトナムでの仕事が始まりました。

1)ベンタン市場

韓国で言えば南大門市場か東大門市場というところでしょう。とにかく凄い熱気と人ごみでした。皆さん、外国人慣れしていて気軽に話しかけてくるのですが、面白かったのは私に向かって「あんたはジャパニーズかコリアンか?」と何度も聞かれた事です。日本人だと答えると流暢な日本語で、韓国人だと答えると韓国語で話しかけてくるのです。どうやらベトナムの方が見ても私は韓国人のような風貌をしていて混乱しているようで、何とも複雑な気持ちになりました。そう言えばソウルの南大門市場に行っても日本語で話しかけられる事が無くなってしまってから久しくなります。

2)韓国とベトナムの不思議な関係

現地に来るまでは気がつきませんでしたが、韓国とベトナムはいくつかの共通点があります。まず地図を見てもわかるように南北に長く、大陸から出ている半島に位置しているという点です。地図をよく見ていると朝鮮半島をそのまま拡大したようにも見えます。

また、一昔前まで共産主義勢力とアメリカを中心とする民主主義が対立してベトナム戦争を経験している点です。ベトナム戦争時には韓国からもかなりの軍人が派遣され、その活躍ぶりというか破壊力は今もベトナム人の間では恐れられていると聞きました。

ホーチミン(旧サイゴン)市内だけでも在住韓国人は2万人、それに比べて日本人は2千人ほど生活しているそうです。日本人の場合は主に企業からの駐在や派遣という形に対して、韓国人の場合は現地化してそこに住み着いて事業や商売などをしている方も多いそうで、改めて韓国人の逞しさを感じました。

韓国人とベトナム人との相性は他国に比べると良いようです。ここ最近、韓国人の国際結婚率の増加が話題になる事が多いのですが、特にお嫁さんの貰い手がない田舎の方では国際結婚率が10%を越えるという話もあります。お相手として人気があるのは中国の朝鮮族かベトナム人との結婚です。韓国の地方都市に行くと国道沿いとかで必ず目に入ってくるのが「ベトナム女性と結婚しませんか?」という垂れ幕です。おそらく専門ブローカーが活躍していると思われますが、日本人が同じ島国であるフィリピン女性と相性が良いように、韓国人も同じ半島文明であるベトナム女性と相性が良いのではないか?などと勝手に思ったりもしました。

3)ベトナムの韓流ブーム

ベトナムでも韓流ブームが起きている事はご存知でしょうか?今回、訪問した会社のある女子職員のパソコンの壁紙がイビョンフォンであったのが印象的でした。彼女の夢はいつか韓国に語学留学したいということですが、かなり流暢なハングルを話せるので色々と話を聞くことができました。英語が苦手な私にとって現地の方とハングルで会話をするのは何とも不思議な気分でした。

彼女の話によると80年代にNHKドラマ「おしん」で日本ブームが起きたのと同じように、今は「冬ソナ」を契機に韓流ブームが起こっているそうです。私の会社の近くにヨン様の事務所がある事や最近の映画やドラマの話で盛り上がりました。また、韓国のデウ自動車やサムソンの携帯電話に代表されるような韓国製品や看板も韓流ブームを後押ししているのだと思います。

4)ベトナムでの食道楽は?

海外旅行の楽しみと言えば、やはり食べることですが私はベトナム料理があまり好きではありません。最近、韓国にもベトナム料理屋を多く見かけるようになり何度か食べたことはありますが、フォーと呼ばれる薄いライスペーパーが何とも苦手です。

実は今回、一番楽しみにしていたのが日本料理(寿司)とイタリア料理でした。前回の訪問ですっかりその味に取り付かれてしまい、初日の昼食にさっそくリクエストしたのがホーチミン市内にある「寿司バー」という日本料理のお店です。

http://www.sushibar.com.vn/

オーナーは30代の日本人という事ですが、ここの寿司はとにかく安くて美味いです。市内には二店舗あり二年前と同じ店に入りましたが、二倍くらいに拡張されていました。一人前が500円くらいでかなりのボリュームがあります。最近はソウルでも日本のような回転寿司が流行していますが、このお店の方がはるかに美味いです。それとお店の店員も日本語で丁寧に対応してくれてよく教育されているのがわかります。

それとベトナムは第二次大戦まではフランスの植民地だったようで、街のあちこちにヨーロッパの雰囲気が残っています。街中でもフランスパンを売り歩いている姿をよく見かけたので、ベトナム人もパンは好きなのでしょう。パスタやピザのお店も多くあり、今回も二年前と同じお店に入ってカルボナーラを注文しまたが、塩の効いたベーコンとパスタの微妙なバランスは最高でした。また、前菜に出てくる焼き立てのパンも美味しくてこれだけでも十分に満足できました。

http://www.pomodoro-vietnam.com/index_1024.html

仕事の合間にデジカメで色々な写真を収めました。私のブログに少しずつ載せているのでぜひご覧ください。

http://plaza.rakuten.co.jp/koreafaq/

美味しい寿司とパスタをお腹いっぱい食べたので、ベトナムに来た目的の80%は達成できたと満足していたら、最終日になって予想外の本場○○料理を食べることになりました。これには一緒に同行した韓国人のK社長もビックリ仰天して感動していましたが、どんな料理かは次回をお楽しみ下さい。

■編集後記

ここまで読んで下さり有難うございました。

私がソウルがムルパダ(洪水)状態である事を知ったのはベトナムからインチョン空港に向かう飛行機の中で配られていた新聞を見た時でした。周囲にいた別の韓国人客も同じような感じで、「自分の家は大丈夫かな、、、?」なんて会話がそこかしこから聞こえてきました。私の自宅も漢江(ハンガン)の近くなので心配しましたがおかげ様で大丈夫でした。しかし、漢江はかなりの所まで水位が上がったようです。地球の温暖化現象が確実に進んでいるとしか思えませんが、漢江が決壊でもしたらソウルは大混乱になるのでしょうね、、、

それでは皆さん、アンニョンヒケセヨ~!!

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