韓国在住14年、Takeさんの韓国情報ブログのバックナンバーです。

Takeさんの韓国見聞録      2006.07.27発行  NO.50

<古くからの友人、韓国をよく理解するための日本人サラリーマン日記>

Takeさん@韓国ソウルです。

九州、四国地方はようやく梅雨が明けたようですね。ソウルは相変わらずの曇り空です。実は今日は私の誕生日なのです。日本に居た頃は毎年、私の誕生日の頃に梅雨明けが宣言されていたので学生時代は晴れ男という事で有名でした。韓国でも人気のあった邦画「いま、会いにゆきます」では主人公の子供の誕生日が7月27日になっていて梅雨明けを迎えるという設定になっていましたね。ダイエット目標も達成できないまま梅雨明けを迎えるのは何とも情けないですが、まだ夏は終わっていないので後半に望みを託して頑張ります。今回のメルマガは前回流したベトナム旅行記の後半です。ベトナム最終日になって私たち一行が遭遇した本場○○料理とは何だったのでしょう?

■本日のサラリーマン日記「ベトナムの韓流事情 その2」

韓国とベトナムまではアシアナと大韓航空の直行便が運行されていますが、帰国の時は現地時間で夜中の1時出発です。あと、数時間でベトナムともお別れという事で現地の日本人社長さんS氏が韓国料理をご馳走してくれる事になりました。実はこの方は韓国でもビジネスを展開している方で大の韓国好きでもあったのです。私はあと数時間もしたら本場の韓国料理がテンコモリで待っているので「あの~できれば例の寿司バーが良いのですが、、、」と遠慮気味に申し上げたのですが、「今から行く韓国料理はソウルでは決して食べる事ができないからぜひ行きましょう!!」と言うのです。韓国で食べれない韓国料理なんてあるのだろうか?と狐につままれた気分で連れて行かれたのは何と北朝鮮直営のレストランだったのです。

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「ピョンヤン大同江食堂」と書かれた看板の中に入ってみると鮮やかなチマチョゴリを着た女の子が迎えてくれました。話をしてみると確かにハングルですが微妙に発音が違います。それにしてもみんな美人ばかりでした。これが噂に聞いていた北朝鮮の美女軍団かぁ~ということで、以前に韓国で話題になっていた事を思い出しました。あの時はTVで観る限りそれ程とは思っていなかったのですが、こうして近くで接すると韓国の男性諸君が鼻の下を伸ばしていた理由がわかった次第です。美人というよりもとても素朴な感じがして、懐かしさのようなモノを覚えるのでしょう。

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お店の中はほとんど韓国人客でした。突然、韓国に戻ってきたような感覚に陥りましたが、よく聞いてみるとこのように韓国人と北朝鮮人が接する事は数年前までは法律で禁止されていたそうです。しかし、それらも解禁になり中国やベトナムの北朝鮮直営店はとても繁盛しているそうです。北朝鮮にしてみれば外貨を稼げる貴重な場所なのでしょう。

北朝鮮と言うと最近のミサイル実験のために怖いイメージしか持っていなかったのですが、個人的に接してみるとまた違った感じがしました。何よりも言葉が通じてしまうので、別の意味での親近感のようなものが湧いてきます。

予想外の北朝鮮レストランに一番喜んでいたのは、我々と同行した溶接会社のC社長さんでした。彼の父親は北朝鮮の出身で朝鮮戦争の時に韓国に一人で逃げてきたという離散家族なのです。韓国にはこのような離散家族が1000万人くらい居るそうですが、韓国で生まれ育ったT社長さんにとっては生まれて始めて接する北朝鮮人と言うことでした。次回は父親をぜひここに連れて来たいと言いながらデジカメのシャッターをしきりに押していた姿が忘れられません。

さて、北朝鮮料理と言えばやはり代表的なのが平壌冷麺です。ソウルにも平壌冷麺のお店がたくさんあって私も好きなのですが、本場の平壌冷麺は始めてなので期待して待っていました。韓国人好みに多少アレンジされていると聞きましたがとても美味しかったです。「ハサミで麺を切ってくれないの?」と聞いたのですが、北朝鮮ではそのような食べ方はしないのでそのまま食べて欲しいと言われました。それともう一つ忘れられない味がキムチです。一見すると韓国のそれと区別がつきませんが、韓国では食べた事のない味でした。唐辛子を少なめに使っていて、サッパリとした酸っぱさが口の中で広がる感じです。

このキムチはどこかで食べたことがある味だとしばらく考えていました。その昔、学生の頃にあるレストランでアルバイトをしていたのですが、そこではテーブルの真ん中に壷が置かれていてその中に赤みのかかった白菜が漬けてありました。当時の私はキムチの存在すらまったく知らなかったのですが、この得体の知れない漬物の虜になってしまい、あまりにもよく食べるのでお店の主人も喜んでくれたものです。今考えてみるとあのお店は北朝鮮系の在日の方が経営していたのかもしれません。そんな懐かしい思い出が走馬灯のように浮かんでは消えていきながら、ピョンヤン大同江食堂を後にしました。この食堂はホーチミンでは一つしかないので、現地の方に聞けばすぐわかると思います。ベトナム訪問の際はぜひ立ち寄ってみてください。

そして、最後に行ったのが「足マッサージ」です。空港の周辺にはコリアンタウンが広がっていて、そこでは韓国人が経営しているマッサージ屋さんが多数あるとの事です。空港の中にも足マッサージ屋がありますが、そこでは1時間20ドルくらいです。今回、立ち寄ったところは10ドルくらいでした。とにかく田舎からたくさんの若い女の子が出稼ぎに来ているようで人件費が安いのがベトナムの魅力かと思います。ただ、日本人が一人で行ったりすると危険な場所もあるというので注意した方がよさそうです。

オーナーが韓国人という事で、ここでも片言のハングルが通用しました。皆、とても純粋で素朴な印象を受けました。マッサージの技術はイマイチでしたが一生懸命やってくれる姿には感動を覚えます。今回、現地を案内してくれたS社長は30年くらい前から韓国でもビジネスを展開しているそうですが、昔は韓国の女の子もこんな感じだったと言う事です。ここに来るたびのその当時を思い出すと言っていました。今の韓国は当時から比べると比較にならないほどの経済的自由を得ることができたが、同時に失うモノも少なくなかったと意味深な話が心に残りました。

■編集後記

ここまで読んで下さり有難うございました。

皆さん、もう夏休みの計画は決められましたでしょうか?すでに海外旅行とかに出かけている方もいるかもしれませんね。韓国では旧暦の秋夕(チュソク)があるので日本のように8月のお盆休みはないですが、大手企業の夏休みは普通7月末から8月の初めにかけてと決まっています。この次期になると取引先から夏休みの日程に関してメールが来ます。イタリアのある企業からも決まって来るのですが何と休みが一ヶ月もあり、毎年これを見るたびに羨ましいやら悔しいやら何とも複雑な気持ちになります。韓国は日本から社会制度や法律など色々なものを真似ているのですが、長期休暇を取る習慣はヨーロッパをお手本にして欲しかったですね。

それでは皆さん、アンニョンヒケセヨ~!!

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