韓国在住14年、Takeさんの韓国情報ブログのバックナンバーです。
Takeさんの韓国見聞録 2007.03.25発行 NO.65
<古くからの友人、韓国をよく理解するための日本人サラリーマン日記>
Takeさん@韓国ソウルです。
3月23日に仁川国際空港~金浦空港間の鉄道が開通した事はご存知でしょうか?以前から工事をしていた事は知っていましたが、こんなに早く開通してしまうとは思ってもいませんした。仕事柄、仁川空港にはよく行きますが、これで益々便利になったわけです。2010年にはソウル駅まで連結される予定との事です。リムジンバスではハンガンの高速道路に入ってから渋滞するので、ソウル駅まで開通したらかなり時間を節約できるでしょう。また、仁川空港は凄い霧が発生する事でも有名ですが、そのような時は鉄道の方が安全かもしれません。仁川空港の拡張工事も順調に進んでいるらしく、これからもっと便利になりそうですね。
■本日のサラリーマン日記「西大門のキムチチム専門店」
南大門、東大門というと有名な市場があるので、聞いた事がある方が多いと思いますが、実は西大門という地名もあるのをご存知でしょうか?私は西大門というと西大門刑務所を連想してしまい、その昔、日帝植民地時代の暗いイメージと、迷路のような複雑な袋小路で車の駐車にとても苦労するという印象しか持っていませんでした。しかし、そんな西大門のイメージを払拭すべく美味しいお店を見つけたので紹介します。
夜になるとまだまだ冷たい木枯らしが吹く週末の夜に、知り合いの韓国人からキムチがとても美味しいお店があるから行ってみようという事で、特に期待する事なく付いて行ったお店の名前は「韓屋の家(ハノクチッ)」。日本人にとっては発音が難しいので覚えにくいと思いますが、名前の如く昔ながらの韓屋をそのまま改造して食堂にしています。韓屋とは李氏朝鮮時代に多く立てられた韓国の代表的な建築様式で、これだけでも見ごたえがあると思います。
http://www.geocities.jp/korea_faq/No65/han11.jpg
写真を見てもわかるように、今にも壊れそうなオンボロの建物ですが、お店の中に入ってみると意外と広く、この日は土曜日の夜という事もあり家族連れや中年のオジサン達で超満員でした。よく見ると若い女性客も居たのが目を引きました。
このお店のメインメニューは「キムチチム」。最初はカルビチムと錯覚してたのですが、よく見るとメニューにはキムチチムと書いてあります。私はあまり聞き慣れない名前だったのですが、他のメンバーも同様でした。
お店のご主人に話しを聞いてみたら、キムチチムはこのお店が元祖で10年近く苦労をかけて開発したそうです。チムとは「蒸す」という意味なのでキムチチムは直訳するとキムチ蒸という事になります。十分に発酵させた古いキムチを特別に開発したスープを少しだけ混ぜてから、豚肉と一緒にじっくりと煮込んだ料理なのですが、このスープを開発するためにとても苦労したそうです。
私は作りたての新鮮なキムチは好きですが、このような古漬けキムチは異様な匂いと辛さがあって大の苦手でもあります。しかし、豚肉と一緒に煮込む事により匂いと辛さが抑えられて、キムチ独自の甘酸っぱさと、さっぱりとした歯ごたえのある豚肉が実によく合います。本来、キムチと豚肉の相性はとても良くて、キムチチゲやポッサムキムチも豚肉とのコンビで深い味が出るのですが、この料理もその原理を応用しているのでしょう。写真を見るとかなり辛そうに見えますが、実際に食べてみるとそれほど辛くない事に驚きます。
http://www.geocities.jp/korea_faq/No65/han12.jpg
http://www.geocities.jp/korea_faq/No65/han13.jpg
このキムチを手で小さくちぎってから熱々のご飯の上に乗せて、お肉とご飯をキムチで包んで食べるともう最高の味です。キムチが程よく蒸されているので、口の中でトロリと溶ける感じが何とも言えません。他のおかずやキムチチゲもそれなりに美味しいのですが、私はこれだけでも十分だと思いました。また、お酒のつまみとしても人気があるようで、私たちの隣にいたオジサン達はご飯は後回しにして、このキムチチムをつつきながら実に美味そうに焼酎を飲んでいました。
私が知らなかっただけだと思いますが、ここは既に韓国内ではかなり有名なお店のようで、店内に入ると今まで多くのTVや新聞等のマスコミに紹介されているのがわかります。特にこのお店の近くには大手新聞社がたくさんあるので、そこで働く舌の肥えた新聞記者さんたちの溜まり場と聞きました。彼らが口コミや記事を書くので噂はさらに広まっているそうです。
昨年あたりから韓国ではウェルビング商品と言って、健康的で体に良いものが大流行していますが、このキムチチムもそんな時代の流れに乗っているような気がしました。特に若い女性は脂身を嫌う傾向が顕著になっていますが、この料理なら大丈夫でしょう。
話が少しそれますが、私の職場の近くにMANA(マナ)と呼ばれる、芸能人がよく利用するお店があったのですが、昨年の暮れに新しいお店がオープンしました。そこのメイン料理もこのキムチチムだったのを思い出しました。
http://plaza.rakuten.co.jp/koreafaq/diary/200611140000/
最後にいつものようにこのお店の略図とサイトを載せておきます。紫色の地下鉄5号線に乗って西大門駅の2番出口を出て下さい。そこから5分も歩けばたどり着けると思います。
http://www.geocities.jp/korea_faq/No65/map1.jpg
http://home1.moatv.com/hojip/
気になるお値段ですが、一人前で5000ウォンという安さです。昼間はもちろんですが、夜に行っても同じ5000ウォンというので驚きました。このお店のサイトをよく見ると、フランチャイズ店を募集していて、私が行った西大門店以外でもこの味が楽しめるようです。どうしても時間が取れない場合は、それぞれの観光コースに従って他のお店に行ってみるのも良いかもしれません。
■編集後記
ここまで読んで下さり有難うございました。
ここ数日、「ハケンの品格」というドラマに熱中して寝不足の毎日が続いています。日本では派遣社員が300万人にもなるとの事ですが、韓国でも急増しています。やはり正社員との給料体系や雇用体系が事なるので、各地で色々な問題が起きているようです。実はこのドラマの動画データを私にくれたのは、同じ部署で働く派遣社員さんなのですが、彼女に言わせると日本の方が派遣社員の人権は守られているとの事でした。韓国ではまだまだ法律を改正しなければいけない部分があるようです。仕事が忙しい時は大前春子さんのようなスーパー派遣さんが助けてくれないかなぁ、、、と思うこの頃です。
それでは皆さん、アンニョンヒケセヨ~!!
韓国ソウルでの飲食業、食品関連企業などフードビジネスの通訳もお任せ下さい。韓国企業との商談、ビジネスで通訳が必要な時は、当社の翻訳・通訳サービスをご利用ください。経験豊富なスタッフが対応を行いますので、安心してお任せください。翻訳・通訳についての詳細は、こちらのページをご覧下さい。韓国語翻訳 韓国語通訳